listener
場所:ジュノ下層酒場店内
人物1:スキンヘッドで顎先に髭のあるヒュームの男(推定二十代)
人物2:茶髪のタルタル魔道士(推定不可能)
人物3:黒い鬣のガルカ(推定三十代前後)
「ダン?あぁ、知ってるぜ。ガキん時にちょいとな。あいつぁ昔っから性格の悪い野郎だったぜ」
人物1→東方のなまりのような言葉遣い。Dと子供時代に関係有り。
「あっれーそうなんすか?ボクはダンさんとは一回だけ野良パーティで組んだ事あるんすよ。ダンさんって地味に結構有名じゃないすか。だからボクちょっと緊張しちゃったんすけど、そんな悪い人だとは思わなかったっすけどねぇ」
人物2→早口。
「……………」
人物3→無反応。
「なぁに言ってやがんでぇ。あいつぁ本物の悪さ。何が悪いって性格よぉ。あいつぁ狩りが上手いってだけで、人間的にゃ風上にも置けねぇ野郎だ」
「そ、そうなんすか?ボクはカッコイイなぁーって思ったっすけ」
「甘ぇ甘ぇ、大甘よぉ!俺ぁあの野郎の本性知ってるんでぇ!噂じゃあの野郎、騎士の試験パスしたらしいじゃねぇか。あの野郎がナイトだなんて、ちゃんちゃらおかしくってヘソで茶が沸かせらぁな!」
「何なんすか、ダンさんのことすっごい嫌いっぽいじゃないすか。あれじゃないすか、子供の頃ダンさんにいじめられてたんじゃないすか?」
「てやんでぇバーロー!!!んなわけあるかい!!!」
「あ、ダンさんだ」
「……………」
「ホラ!ホラやっぱり!!何で黙るんすか!!!」
人物1→過去にDの下の立場に。
「てやんでぇバロちくしょうめ!!!あいつがいるって言うからオメェ、懐かしいなと思って姿探したんじゃねぇか!!」
「……………嘘だな」
人物3→反応が遅い。口調はスローリー。
「嘘とか言うんじゃねぇよ、このスットコドッコイ!!」
「まぁまぁ、いいっすよじゃあもう。とにかくボクはちょっとダンさんに憧れてるんすから、あんまり色々言わないでほしいっすね。狩りの時はもうあれっすよ。行動全部に自信があって、かっこよかったっすよマジで」
「あぁあぁ、五月蝿ぇなオメェは。勝手に焦がれてやがれ!」
「……でも、最近は……変わったという話を聞く……」
「あ?なんでぇ木偶の棒」
人物3→話題が遅れている。
「そうそうそう、そうっすよ!聞きますよ、そういう話!!最近のダンさんは雰囲気変わってきたみたいっすよ?」
「あぁあぁ。そんな話は当然、俺の耳にも入ってらぁ」
「何かあったんすかね」
「けっ、知ってたまるかい。……あ、もしかすると、あれじゃねぇか?女!見掛けるとあの野郎とよく一緒にいる女!!」
「なんすか、いきなり」
「名前は知らねぇんだが、とぼけたような女さ」
「トミー姉ちゃんでしょ?」
マーク1:トミー。
「あん?オメェ知ってんのか?」
「トミー姉ちゃんとは半年前くらいに友達になったんすよ。超優しいっすよ!マジで癒しっす!!」
マーク1→超優しい、マジ癒し。
「はっはーん、じゃあ何か。その女があの野郎のコレになったんで、野郎ご機嫌なのか?」
「小指立てないでくださいよ!!」
「ってぇ!……なんでぇ、目くじら立てて。もしかしてオメェ、あの女にホの字なんじゃねぇのか?」
「トミー姉ちゃんはボクの憧れ。心のオアシスなんすよ!!」
マーク1→心のオアシス。
「っか~、また意味の分かんねぇことを。知り合いなら紹介しやがれ!」
「嫌っすよ。トミー姉ちゃんはボクだけの」
「バーロー!すっ呆けたこと言ってんじゃねぇよ!!」
「………握手、したことある」
「あぁん?なんだぁ?」
「握手っすか?」
「………握手してほしいと言われて、したことがある。あの娘と」
「ヴぁ!マジっすか?!やっぱりトミー姉ちゃん、ガルカ大好きっすか!!?でもごめんトミー姉ちゃん、握手って発想が分からないっす……」
マーク1→ガルカ大好き。
「ちっきしょうめ!木偶の棒に先越されるたぁな。と言うか、何なんでぇその女は。ダンのコレじゃねぇのか?」
「だから小指立てないでって!!」
「……あの男には……別に女がいるんじゃ?」
「え、マジっすか!?マジっすか!?」
「……タルタルの……」
「あぁ~そういえばいたかもしれねぇな、青髪のタルタル魔道士だろ?」
マーク2→青髪のタルタル魔道士。
「そういやぁ、この前見掛けた時ゃあのタルタルと一緒にいたな。ってこたぁ、タルタルが本妻か!?」
マーク2→Dの本妻疑惑。
「本妻って……極道じゃないすか」
「あの野郎にタルタルの女だなんて、いけ好かねぇな。ちゃんちゃら可笑しいぜ!!どんな組み合わせだってぇの」
「そ、それはどういう意味っすか!!愛さえあれば種族なんて関係ないっすよ!ねぇ?!」
「……む…」
「てやんでぇバーロー!愛なんかあるか!オメェ自分のこととダブらせてんじゃねぇだろうな!?」
「ななな、言いたい事があるならはっきり言ったらどうっすか!!?」
「恋がしてぇ!!!恋が!!!!」
「あ、思いましたけど。あの二人ってリンクシェルの仲間なんじゃないすか?」
「流しやがった」
「……ん」
人物1→彼女いない歴が長そうだ。
「あぁ、そうだよ。ダンの野郎のリンクシェルにゃ、あのタルタルとヒュームの娘とエロヴァーンがいんのよ。ヒュームの娘ってのは、さっき言ってたトミーって女よ」
「全部知ってたんじゃないすか!!!」
「うるせぇな、バロちくしょうめ!!俺の商売なめんなよ!!!」
人物1→情報屋?
「……もう一人、ミスラがいなかったか?」
「あぁん?あぁ、そういやぁここんとこ見掛けるようになったミスラのモンクがいらぁ」
マーク3→ミスラのモンク。
「んだが、あの女はリンクシェルのメンバーじゃねぇぜ」
「違うんすか」
「あの女ぁど~もダンと相性が悪いみてぇだぜ。二人が揃ってるところを見掛けると、必ずあの女は目くじら立ててやがんでぇ」
マーク3→Dと相性が悪い。
「まぁ俺が見たところ、原因はあのトミーって女だと読んでるんだがな」
「ええ!トミー姉ちゃんすか!?」
マーク3→マーク1絡みのことが原因でDと?
「まぁあのミスラが連中といるところを見掛けるようになったなぁ、つい最近だからよ。俺もよく知らねぇのが本当のところよ」
「へぇ~……なんか大変そうっすねぇ、トミー姉ちゃんとこ。って言うか、さっき何気に『エロヴァーン』って言いましたよね……。トミー姉ちゃんのリンクシェルにそんな人いるんすか?」
「あぁ?オメェだって、パリスのことぐらい聞いたことあんだろがよ」
「え、えぇーーーーーーーーーーマジっすか!?パリスさん、トミー姉ちゃんと同じリンクシェルにいるんすか!!?」
マーク4→パリス、エロヴァーン。
「あの色男はとんでもねぇ野郎さ。どういうわけか、あの男のネタは金になりやがらぁ」
「何すか?どんなんなんすか!?」
「っへ、タダじゃあ教えられねぇな」
「ヴぁ!?マジっすか!?ボクら相手に商売持ち込むんすか!?そんなの有りっすか!!?」
「あぁあぁ五月蝿ぇな!声がでけぇんだよオメェは!分ぁったから黙れ!!」
「何なんすか!?パリスさんが何なんすか!!?」
「ちっ………いいか。パリスの野郎は、サンドリアに同棲してる女がいんのよ」
マーク4→サンドリアで女と同棲。
「ヴぁ、マ、マジっすか!!!?」
「あぁ、そうとも。野郎、サンドリアではモグハウス要らず。帰れば女がお出迎えってわけよ」
「モモモモモグハウス要らず…!?マジっすか!?」
「あぁ~マジよマジよ、大マジよぉ。しかしな、こっからがもっとすげぇ」
「な、何すか?」
「野郎、その同棲が切欠で親から勘当されてやがんのよ」
「ジッ、マジっすか!?かんど……マジすかぁっは!!?」
マーク4→勘当されている。
人物2→興奮すると噛む。
「…………む」
「まぁ、パリスの野郎は女との噂が仰山あるからよ。実際どれがマジもんかは分からねぇ。中でも一番すげぇのが、この勘当話ってわけでぇ」
「なーんか次元が違う話っすねぇ……」
「二股三股は当たり前って話だ」
「や、やっぱりエルヴァーンってモテるんすね」
「ふん。……俺ぁよ……噂と現実は違うような気がするんだがよ」
「え?」
「パリス、あいつぁどう考えても『好い人止まり』だと思わねぇか?」
「は?」
「だぁから、噂は所詮、噂ってこった」
マーク4→好い人止まり。
「な、何か難しいっすね」
「んでもな、間違い無くすげぇ男はいるぜ」
「すげぇ男?……自分のことだとか言わないでくださいよ?」
「馬鹿、ローディさんだよ!!」
「あああ!知ってるっすよ、ボクもその人のことは!!」
「てやんでぇ、ローディさんは裏じゃ超超有名人よぉ!」
「金髪碧眼で非の打ち所がない超美形でしょう!?んで、あれっすよね。ものっすごいリンクシェルなんすよね、ローディさんのとこ」
「あぁ、プロフェッショナルの集まりよ。色んな分野のすご腕が集まっててよぉ。一日に数百万っつぅ金がローディさんとこに転がり込むらしいぜ」
「ひゃま!?数百万んんん!!?」
「でよぉ。何でもダンの野郎が、そのリンクシェルに誘われたらしいのよ」
「マーマママママジっすかぁ!!!?」
「ところがどっこい、ダンの野郎はその話をあっさり蹴りやがった!」
「なななななな!!?」
「つくづく気に食わねぇ野郎だぜ。入りたくて指くわえてる奴がゴロゴロいるってのによ!ローディさんは自分がダンのところのリンクシェルに入るとも言ったらしいが、あの野郎ぁそれも拒否ったらしい。あんのボケナスがぁぁ!!」
「分からないっす!ダンさんが分からないっす!!」
「……ん」
「ったくよぉ、罰当たりにも程があらぁな。ダンの周りにゃ気に食わねぇ噂ばっかりが転がってやがる。ちくしょうめ!」
「はぁ~……すごいっすねぇ~~~……」
「…………」
「…………」
「…………」
「……………で?」
「は?」
「なんでいきなり、あの野郎についてなんて聞いてきたんだぁ?」
「え?」
「えじゃねぇだろ。オメェが『ダンを知ってるか』って言ったから、こうして話してやったんじゃねぇかバーロー」
「ちょちょちょ!違うっすよ、ボクじゃないっすよ!!」
「何言ってやがんでぇ、バロちくしょうめ!こいつだよなぁ!?」
「………二人が急に話し始めた……」
「待て待て、待ちぁがれ!!オメェだろ!!」
「違うっすよ。言い出したのはそちらじゃないんすかぁ!?」
「てやんでぇ、俺ぁ確かに聞いたぞ!」
「ボクだって!!」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………幽」
「言うんじゃねぇ絶対に言うんじゃねぇぞトーヘンボクゥゥゥァァァァァ
ァァァ!!!」
「出たあぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁ!!!!」
以降、聞き取り不可能。
以上の大まかな情報を入手致しましたので、後日追って詳細を御報告致します。
あとがき
これは…小説ではないです。←分かるわボケェキリリク作品の影響を受けて出来上がった作品と言えましょう。
なーんかよく分からないものですが、読んでくださった方々ありがとうございます。(-_-;)